クラシックカーEXPO サロン・レトロモービルinフランス

クラシックカー「サロン・レトロモービル」

世界一豪華なクラシックカーEXPO「サロン・レトロモービル」 in フランス

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Salon Rétromobile/サロン・レトロモービル

新しい技術を搭載した斬新なデザインの新車が世界で次々と誕生する中、往年のレトロなデザインやメカニックシステムに愛着を持つクラシックカーファンが世界各地で増えています。
そんなクラシックカーファンの間で、世界一豪華なEXPOと人気を集めているのが、フランスのパリで毎年2月に開催される

「Salon Rétromobile/サロン・レトロモービル」です。

 

サロン・レトロモービルの歴史

世界各地で開催され大人気の「世界モーターショー」はパリにその起源を発し、その歴史は1898年と古く、「Salon Automobile Mondiale/サロン・オートモービル・モンディアル」として、最初はチュイルリー公園、次いでグラン・パレと豪華な場所で豪華な新車を次々と発表展示し人気を博してきました。

サロン・オートモービル・モンディアル サロン・オートモービル・モンディアル

 

世界モーターショーはあくまで「新車+未来車」の展示であってクラシックカーの展示ではありません。
事の始まりは、パリで旧車の修理工をしていたMarc Nicolosi/マーク・ニコロジ氏が、「フランスには旧車の展示会が何故ないのか?」と疑問を持ち、1974年に最初のクラシックカーの展示をパリのバスティーユ駅で開催したのが発端でした。

サロン・レトロモービル

このアイデアが当時のメディアに取り上げられると、クラシックカーレースを主催していたASAVE協会が協力を申し出て、100台以上のクラシックカーを会場に持ち込み、1976年第1回目の「サロン・レトロモービル」展が開催され同展示会の歴史の第一歩となったのです。

サロン・レトロモービル

 

最初の入場者数は約3000人と小規模なものでしたが、第2回、第3回と徐々に評判と成功を収め、ニコロジ氏はその後François Mercion/フランソワ・メルシオン氏(現サロン会長)とタッグを組み、1981年にはより広いポルト・ド・ヴェルサイユの国際展示会場に場所を移して、ニコロジ氏が会長を退任した後も現在までその歴史を重ねてきました。

サロン・レトロモービル

 

 

サロン・レトロモービルの特色

1.規模が半端ない

5万㎡以上のスペースに毎年約600社以上が出展し、開催中の入場者は10万人以上になります。

以前は10日間に渡る長期開催でしたが、業者から長すぎるとの苦情もあり、近年4日間に短縮されました。

サロン・レトロモービル

 

2.乗り物全種展示

「サロン・レトロモービル」が歴史ある「世界モーターショー」と大きく異なる点、それは自動車だけでなく「蒸気機関車」「飛行機」「自転車」「オートバイ」「船」と、乗り物全般にわたる展示が楽しめることです。

サロン・レトロモービル サロン・レトロモービル サロン・レトロモービル

 

 

3.広範囲に渡る出展者

第2回のサロン・レトロモービル以降、出展者もまた広範囲に渡っています。

主だった自動車メーカーは勿論、その他にクラシックカークラブや協会、車のマーク・モデル毎のクラブ、クラシックカーイベントなどの主催者、旧車販売業者、オークション会社、部品や道具を販売する小売店、古物類を扱うリサイクル業者、工務店、保険業者、雑誌・報道関係者などなど、クラシックカーに纏わる必要なこだわり業者の全てが、まさに「痒い所に手が届く」範囲を超えて用意されているのです。

 

サロン・レトロモービル サロン・レトロモービル サロン・レトロモービル サロン・レトロモービル

 

 

4.アートな側面

サロン・レトロモービルの展示の範囲は実用的な側面に留まらず、観賞用の芸術的側面も満たしています。

クラシックカーに関する絵画、彫刻、前衛アートといった芸術作品が並ぶアートギャラリーのブースも併設し、レアで高価な芸術作品が展示販売されており、常駐している作者とその場で会話や交渉をしながら楽しく見学できます。

サロン・レトロモービル サロン・レトロモービル サロン・レトロモービル

 

また、ミニカーの展示販売数も半端なく、フランス国内外の業者が一同に会するこの場所で、なかなか見つからないレアなミニカーなどもここではすぐ見つかります。

サロン・レトロモービル サロン・レトロモービル

 

 

5.博物館からも出展

出展業者は個人に留まらず、公営・私営の博物館などからも協力があります。

ブルターニュ地方のロエアックにある「自動車館」からは毎年レアな高級車が駆り出され、アルザス地方のミュルーズにあるブガッティ博物館からは、世界に一台しかない世界最高峰のブガッティ、「ブガッティ・ロワイヤル」が展示に借り出されました。

サロン・レトロモービル サロン・レトロモービル

 

 

6.毎年のテーマが話題

サロン・レトロモービルでは、レギュラーな展示の他に、毎年その年に関連する特別なテーマを掲げて、特別展示ブースを設置しています。近年で目立った展示物をご紹介します。

 

【2010年】

この年会場の話題をさらったのは、イタリアのコモ湖から見つかった1925年製のブガッティ。

 

引き上げる様子も映像で紹介されていました。

1925年製のブガッティ

 

隣に腐敗前の現物と並んで展示されていました。

1925年製のブガッティ

 

どこからどう見ても使える代物ではないのですが、そこは貴重で希少な初期のブガッティ。

この年同サロンで行われたオークションでは、7万~9万€(約900~1100万円)の相場予想だったのですが、実際落札された価格は260500€(約3500万円)!

落札したのはオランダ人のコレクターで、同車は米国カリフォルニアの博物館に展示されたそうです。

1925年製のブガッティ

 

また、この年は日本のマツダが創立80周年にあたるため、エントランスにいきなり特別ブースが設けられ、コスモなどの名車が観客を出迎えました。

コスモマツダ マツダ創立80周年

 

同じくシトロエンSMとGSが生誕40周年を迎え、こちらも特別展示が催されていました。

シトロエンSMとGSが生誕40周年

 

 

【2011年】

この年の目玉は、世界工芸博物館所蔵の世界発の自動車Le Fardieer de Cugnot/キュノーの砲車が初めて館外に展示されたこと。

蒸気機関車や蒸気船よりも早く、1769年に軍事技術者の二コラ・ジョゼフ・キュノーがルイ15世の特命を受けて発明した世界初の蒸気自動車です。

世界初の蒸気自動車

 

世界の博物館展示用にレプリカも作られておりトヨタ博物館にもその一つが展示されているようですが、

2011年のレトロモービルで展示されたのは、Musée des Arts et Métiers/パリ工芸博物館に1801年から展示されている本物の上記機関車、おまけに観客の前で中世の時空を超えたその荘厳な走りを披露してくれました。

世界初の蒸気自動車 世界初の蒸気自動車

 

ルノーブースでは、ルノー4Lの生誕50周年記念展示が催されていました。

ルノー4Lの生誕50周年記念展示 ルノー4Lの生誕50周年記念展示

 

ルノークラシックの主催者は知り合いが多いので、知人達からこんな4L記念グッズもいただきました。

ルノー4L記念グッズ

 

 

【2012年】

この年も生誕記念のクラシックカーが各種特別展示されました。

生誕90周年のベントレー3L

 

生誕90周年のベントレー3L

 

生誕80周年のブガッティ55

生誕80周年のブガッティ55

 

生誕50周年のフェラーリGTO250

生誕50周年のフェラーリGTO250

 

同じく生誕50周年のルノーアルピーヌベルリネット

生誕50周年のルノーアルピーヌベルリネット

 

同じく生誕50周年の英国車MGBは屋外展示

 

生誕50周年の英国車MGB

 

生誕40周年のルノー5はフランスで爆発的な人気でした。

生誕40周年のルノー5

 

同じく生誕40周年のホンダも日本から参加。

生誕40周年のホンダ

 

【2013年】

この年はHelicaと呼ばれるプロペラエンジンで走行する「飛行機自動車」が多数特別展示されました。

 

飛行機自動車

 

ほとんどはパリ工芸博物館に展示されているものですが、こちらの「Layat Helica」は個人所有で、1913年制作のもの。

この年100歳を迎えた年季の入った逸品です。

Layat Helica

 

 

【2014年】

この年は第1次世界大戦開戦100周年に当たるため、特別記念展示として戦車博物館などから戦時中の関連軍用車が多数集められ、戸外でも戦車が走っていました。

軍用車 軍用車

 

などなど、2015年以降も特別展示やその他の展示で沢山ご紹介したい画像がありますが、また別の機会にご紹介できればと思います。

 

 

7.世界各国からクラシックカー収集家が集結

最後に、サロン・レトロモービルの特徴として、会場を訪れる客層が国際的であることが挙げられます。

商業ベースの企業や技術者、ビジネスマンたちが集まる「世界モーターショー」と違って、「サロン・レトロモービル」はクラシックカーを愛する世界中のコレクターが一同に会し、すれ違う人もどこかノーブルな気品があったり、どこかクセがあったり、独特な雰囲気を携えている人が多いのが特徴です。

こちらは双子のムッシューたち。ベレー帽がお洒落です。

 

世界各国からクラシックカー収集家

 

日本のクラシックカーファンの間でも有名なExpoなので、日本からも少なからずファンがこの日を目指して渡仏します。

私の友人達も多く来仏し、日本ではその方面で有名な方々が多く、そんな方々を何度も案内させていただきました。クラシックカー収集家の日本人は、日本では見つかりにくい部品などを探しにくる人が多いように感じます。

クラシックカー収集家

 

しかし、欧州車の部品を探すなら、もっと興味深いExpoがフランスだけでなく、欧州には沢山あります。

そんなExpoもまた機会があればご紹介できればと思います。

 

以上、世界一豪華なクラシックカーのEXPOのご紹介、如何でしたか?

この展示は日本人のコレクターの間でも有名で、日本でもこのサロンに倣って、クラシックカー雑誌「カーグラフィック」などが主催した「オートモビルカウンシル」が2016年から東京幕張で開催されるようになりました。

オートモビルカウンシル

 

日本のクラシックカー展示もスペクタクルですが、車に少しでもご興味ある方は、本場パリの歴史ある世界一豪華なサロン・レトロモービルに足を運んでみてはいかがでしょう。夢とロマンで興奮の時間を満喫できること間違いなしです。

サロン・レトロモービル

 

 

 

 

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